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Ultra fine merinowool tights


laceflowersocksのコンセプト、

“ 繊細で上品 “。

きっと、この言葉がしっくりくる、

laceflowerの定番タイツが編み上がりました。

足が綺麗に見える、極薄のメリノウールタイツ。

こんなに薄手のメリノウールのタイツは、私もまだ見たことがない。


無地のレッグウェアは、私(laceflower)が作る物ではないかな、

となんとなく、ブランドコンセプトを辿った上で思っていた。

市場にもたくさん上質で素敵な無地のレッグウェアが溢れているから、

ここから生まれるものではないのかなあと、

無地のアイテムに一線を置いてしまっていた。


でも、1つすごく欲しいものがあった。

極薄手のメリノウール素材を使用した丸編みのレギンス。

縫製ではなく丸編み機を使用した着用感抜群のもの。

薄手×メリノウール素材に特化した開発をした経緯は、

登山時に履く丸編みタイプのレギンス(メリノウール素材)が市場になく、

レギンスの開発を始めた経緯からでした。

企画を進める中でコンセプトポイントは3つ。


・メリノウールで薄い

・毛玉にならない ・足が綺麗に見える


なんでも私はコンセプトという物を大事にしている。

自分ノートに書き出す作業。


なんで作っていたんだっけ?

どんなものに仕上げたいんだっけ?


途中で、何を作っているのか見失わないように、

自分に問い正す気持ちで。

その時の可愛い欲しい、の突発的な気持ちと見切り発車をしないように。

(意外と慎重に細かく、進めていきたい派です)


いざ、レギンスを開発して進めていったところ、

私の知識や経験不足で機種選定を誤ってしまったり、

素材が悪いのかな?と思い、強撚糸加工をしたり、

リヨセルとウールを撚糸したり、

とにかく色々と試作を進めていった。

全然納得のいく生地感にならず、

ずっと野暮ったいレギンスが上がってしまった。


もう機械を変えて、ウールの番手も変えるしかない。

けど、番手がオーバー番手で編み立てが出来ないと言われている。

1/72番手よりも細いメリノウールを探すしかないか…。

国内で流通している1/72より細い番手のメリノウールはなかったので、

海外から糸を買うか…。

と思っていた矢先、昔メーカー時代に作ったタイツをふと思い出した。

とても薄くていい感じに作れた中国製で作ったタイツ。


同じ原理で素材を変えて作ってみたらどうなんだろう?

番手はオーバーで編み立てできないとずっと断られていた

工場さんに再度サンプルを見せて相談をしてみた。

恐らくオーバー番手だけど、1回試作で編んでみようとなった。


「編めました」と、機械の調整等で時間はかかってしまったが、

出来ないことが出来ることになった瞬間。

これって、私以外の何者かが依頼しなかったら、

一生この工場ではこの仕様が生まれなかったということ?と

思うと、物が生まれるということは生産現場だけの

力では生まれないものがあるのだと思い知らされた瞬間でもあった。


お互いの経験や、挑戦する物作りへの心得。

色々なことを思い、感じた企画だった。


8回目のサンプルにしてやっと思い描いてた、

コンセプトに沿ったものが編み上がった。

(毛玉にならないポイントもなんらくクリア)


最高の編み地で作れた。

せっかくだからレギンスだけではなくてタイツも作ろう。

このタイツはlaceflowerらしい編み地だと見た瞬間から感じた。


こうして、試行錯誤をして出来上がったレギンスから始まった、

定番の新作タイツ。




工場に依頼をして物を作る。

どうしても、物作りの現場においては、

依頼をしている企画発端者(ブランド)の力が大きく見えがち。

大量生産をしている現場では少なくともそういう傾向がある。

何か不良品などの問題があれば工場の責任。

全て工場が下請けとなって責任も負う。

もちろん技術のプロとして自信を持った商品を

工場には提案をしてもらいたい、というブランドからの意見も

わからなくはないが、けど対等で在りたい。

責任も一緒に負うし、だから物作りの開発も一緒にして欲しい。

だから、私は技術の方とも話がしたい。

依頼を受けたものをそのままの通りに作るのではなく、

こうした方がもっと良くなるのでは?という提案がないと、

日本で作る意味というものがなくなっていくように思う。

(依頼されたものを忠実に作るのは中国の方がレベルが凄いと思う…小声)

とはいえ、日本の靴下工場を今も尚守っている工場を、本当に尊敬しています。


最新技術を駆使すれば、技術者が育てば、

海外でもいい商品を作れる。

現状、残念ながら中国やタイなどの

大量生産型の海外工場のレベルも上がってきた。

機械も最新の機種を多く取り揃えているので、進化が早い。

日本製靴下もこれからもしっかり日本製品の誇りとして、

技術を高め、守っていって欲しい。

その手助けに少しでもなれるように、私もこれからも日々勉強をしていく。

靴下の勉強を。




laceflowersocksより、新しい花を咲かせましょう。










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