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Alpaca tights

私がアルパカの素材を初めて身につけたのは、

登山の時に着るフリース。

アメリカのブランド、Appalachian Gear Company の製品

「オールパカ フリースフーディ」アルパカ100%のフリースとの出会いだった。



登山の時の防寒着としてフリースは必須アイテム。

フリースって結構嵩張るが、これは本当にとっても軽い。

軽くて、暖かくて、そして何よりもふわふわで気持ちいい。

なんだこの素材は。ずっと触っていたい…と思うほど、

とても滑らかでなんのストレスも感じない素材だった。

なんといっても軽い!登山で軽いは正義。

アルパカのことを調べているうちに、

素晴らしい繊維だということを知った。


ちょうどアルパカの素材が気になっていた2022年。

MARKAWAREのデザイナー・石川俊介さんとひょんなことから出会った。

石川さんは服を作る過程において、現地の生産現場まで出向き、

生産農家と契約をし、原料を現地で調達し、

日本で紡績、糸を自分で作って、

自身が手がける服に落とし込んでいる。

なかなかそんな人いない。

自分が作る服の原料がどこで作られ、どんな質のものか。

全部知れたらきっと作るものに自信が持てて、本当に楽しいだろうな。

そんなものづくりをされている石川さんのファンに一瞬でなったのと、

チャーミングなお人柄も総じて素敵だった。


石川さんは、中でもアルパカがだいすきで、

日本で一番アルパカのことが詳しいといつも嬉しそうにお話してくれた。

その年にたまたまもう一人、アルパカ協会の元会長だったアルパカ好きに出会った。

その方も「僕が日本で一番アルパカについて詳しい」と言っていて、

1年に2人の通称「アルパカに一番詳しい人」に出会ったわけだった。

アルパカの特徴や生態について色々とお話を聞く中で、

私の中でアルパカという素材が特別なものになっていた。


いつか、自分の作るレッグウェアでアルパカを使用した靴下を作りたい。

こんなふわふわで優しくて、気持ちのいい上質な糸。

なかなかレッグウェアでは出会えない。

2年前から密かにアルパカの糸を見つけてはお気に入りのBOOKとして、

頭の片隅にしまっては出して、しまっては出してを繰り返していた。


アルパカとの出会いと前置きがとっても長くなってしまったが、

ようやくアルパカを使ってlaceflowerからレッグウェアが誕生しました。

22AWで展開したイルマック機を使用したNorthpoleのタイツの

ベビーアルパカ混のタイツを作りました。

紡毛のタイツって、アクリル混やアンゴラ混などが多く、

ふわふわで優しい素材のアルパカを使用したタイツは珍しい。

やっぱり秋冬って、紡毛素材のものが一つでもコーディネートにあると、

本当に可愛い。可愛い以外のなにものでもない。

秋冬にしか纏えない可愛いタイツというアイテムに、

使えたらと思い、お気に入りの柄に落とし込みました。





アルパカは、世界最高の天然繊維の一つ。

「神々の繊維 / The fibre of the Gods」と言われ、

大変貴重な繊維と言われています。

繊維自体の構造がマカロニのように空洞になっており、

空気層に暖かい空気を取り込むので暖かく、

素材自体も軽いので、履いていてストレスがありません。


また、ウールやカシミヤに比べると保温性や耐久性に優れていて、

カシミアとよく似た毛で軽くて丈夫です。

お手入れも簡単なため、高級獣毛の部類の中でもとても重宝されています。


<大きなポイント>

・羊毛の7倍と言われるあたたかさがある

・シルクのような滑らかで優しい肌触り

・通気性が高く軽い

・優れた強度と耐久性がある

・毛玉ができにくい

・肌触りがよく、チクチクしない


・アルパカの特徴

 

1.滑らかでやわらかい至福の感触


 アルパカニットの良さを一番に実感できるのが、

 シルクのような滑らかな手触りです。

 

2.カシミヤをしのぐと言われる高い保温性


 アルパカニットを買って良かったと思えるのが保温性の高さです。

 アルパカの毛は、繊維の一本一本がストローのように空洞になっているので、

 断熱材のように暖かい空気をためこんで高い防寒性能を発揮します。

 

3.毛玉が出にくいのでお手入れがラク


 アルパカの毛はニットにありがちな毛玉が出にくい素材なので、

 新品のような編み地の美しさが長続きします。

 

4.何年も、場合によっては何十年も着られる


 アルパカの毛は耐久性が高いことでも有名です。

 その証拠に、必要最低限のお手入れをすることで、

 10年、15年と長く着用される方もいらっしゃいます。

 

5.放湿性が高くカラッとした暖かさ


 アクリルなどの化学繊維でできたニットはどうしても蒸れたり、汗冷えしたりします。

 アルパカニットは放湿性が高く、温度調節機能も兼ね備えているので、

 心地よい暖かさを実感できます。

 

6.汚れにくいのでお手入れは必要最低限


 アルパカの毛には油分が含まれるため、

 水分やにおいを寄せ付けにくくお手入れが簡単です。

 汚れがなければ、ハンガーなどで干して毎回洗わず大丈夫です。

 

7.軽くて着ていても疲れにくい


 アルパカの毛の内部は空洞になっているので、素材自体がとても軽量です。

 アルパカニット製品は軽い着心地です。




 

・ベビーアルパカについて

 

アルパカの中でも繊維がより細い「ベビーアルパカ」と呼ばれる毛は、

世界でももっとも贅沢な繊維のひとつと言われています。

アルパカより保温性が高く、軽くて丈夫。

肌触りがカシミヤのようによく光沢感があるとされています。

ベビーアルパカは赤ちゃんアルパカという意味ではなく、繊維としての名称です。

間違えないで欲しいのは、「ベビーアルパカ」や「ロイヤルベビーアルパカ」は、

アルパカの赤ちゃんから採取した毛ではない、ということです。

アルパカは主に南米ペルーなどアンデス山脈の高地で牧畜として飼われていますが、

アルパカの毛は生涯にわたって伸び続けるため、

夏の暑さで体調を崩さないように毛刈りが行われます。

そして刈られた毛は衣類などの繊維として使われますが、

それらの毛を太さによってランク分けします。

その時に使われる名称が「ベビーアルパカ」や「ロイヤルベビーアルパカ」になります。


また、アルパカのすごいところは、

最もナチュラルカラーの色数が多い繊維ということもあげられます。

ほとんどの繊維は原糸(白)を染めて使いますが、

アルパカの毛自体に色がナチュラルカラーとして種類がたくさんいて、

元々は40色以上あったと言われており、現在でも20色程度に分けられています。

白からブラウン、ブラックアルパカまでの色があります。


アルパカについて、メリットしかないと思いますが、

デメリットが一つあります。

それは繊維長が長く、

繊維自体が編みにくい、織りにくいということ。

Appalachian Gear Company アルパカ100%のフリースも、

同じサイズを買ってもL買っちゃった?というほど、

サイズ感が違っていたりして。それほど、編みにくい性質があります。

アルパカ100%のものほど大変なので、

ウールを混紡して使われることがほとんどです。


アルパカは臭いの繁殖を抑えてくれる繊維調なので、

お洗濯は毎回せず、ハンガーに干すだけでも大丈夫です。

汚れたら、気になった箇所だけお洗濯や手洗いするのでもOK。

縮絨(縮み)も出やすいのでお洗濯は頻繁にせず、

楽にお手入れしてみてくださいね。

この秋冬、タイツが主役になるファッションを楽しみたい。


アルパカの繊維といえば、井上ブラザーズのマフラーを思い出す。

ずっと気になってはいたけど実物を見て買いたいと思い、

なかなか取扱店に出向けず、気づいたら冬が終わっていて。

まだ手に入れられていないままだった。

今年の冬は、手に入れたい。



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